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硬筆がうまくなる 一つのコツ

硬筆を練習しようと思う方は 多いと思います
毛筆より 準備が簡単だし まず汚れないから
ほとんどの方は 字を綺麗に書きたいから 硬筆を習います
美文字とか言って 本がたくさん出ています
あれで うまくなるなら 簡単なことですが
案外うまくいかないな と思っている方は 多いのではないかな
最近感じた 硬筆のコツについて いくつか考えてみたいと思います

字に対しての 固定概念 無意識の意識 

字を書くとき 指の働きについて 考える方は 少ないでしょう
フツーに持って フツーに 線を引いて 
一画一画 草冠だ 日だ 十だ
草って字だ
と思って 書きますね
字は わかってる 覚えている 書ける
と思うと 自分の覚えこんでいる字 これを書いてしまいます
この覚えこんでいる 字 というものが 自然と現れてくる 書いている
これが 無意識の意識です
この字を書こうと 思った時点で 頭が 視覚的に 造形を選んできて その通りに指が書いていきます


 

視写は大変難しい

視写というのは 大変難しく 極端に言うと 左で見て 右目で自分の書いている字を見ます
顕微鏡のスケッチと同じです これはかなり練習しないとできません
たいてい お習字の稽古は 左に手本をおいて それを見ながら練習します
これが 左目で見て 右目で 自分の字を見て書く ということなんですが
およそ 手本を見て 自分の紙を見て また手本を見て 
これをやってると 自分の字は ほぼ2割 手本8割の感じで 練習してるみたいです
書き終わって 似てないなあ と思って だんだん疲れてくる
お稽古って こんな感じです
というわけで 視写が難しいなら 写してしまえ と思っています
手本が 墨だらけになるし 第一 手本を透けて書くなんてとんでもない
大方の方は そう考えるでしょう
硬筆の場合 墨で汚れるってこともないし お手本はコピーしてしまえば 何回でも書けます
これは 何を言っているか というと
先に書いた 無意識の範囲にありますが 
写してみると 自分の字に対する 字形についての固定観念が見えてきます
写していると あれ?長い あれ?短い あれ?向きが違う あれ? ここ広い ここ狭い
こんな感じで 自分が書こうとする字形と随分違うことに気づきます
これが 無意識の字形です
これを変えていかないと お手本に似てきたなあ という気持ちになりません
自分の固定された字形を お手本の字形に変えていく
これが お習字 硬筆のお稽古の第一だと思います
手っ取り早いのが 写してしまうことです
怒られるかもしれないけど

写す際に 気を付ける 3本指の使い方

字を書くとき大事なのは 親指 人差し指 中指です
毛筆の場合 起筆 送筆 終筆 ってかなり厳しく練習します
その際 指の使い方 力の入れ方 肘の位置 紙の位置
もう嫌になったでしょ
その点 硬筆はそこまでないかもしれない
いやいや 実はあったのです
硬筆でも トン スー はあります
起筆送筆みたいなものです
肘の位置 紙の位置はそこまでないかもしれないけど
ペンの持ち方 握り方 指の使い方は大事です
ペンは 中指 人差指 親指持ち この三本の使い方が 重要です
ぺんのどこに三本指があるか これが大事です
トンとペンをおいて 行くぞ行くぞ と親指に力を入れて 
それに中指が抵抗して 親指がよし❕横だと思ったら 少し力を抜く
すると ペンはスーッと 右に進む
この時 親指の位置と(ペンのどこを持っているか)掌の傾きが一定になれば 同じ線が引ける
つまり 横画の傾きがそろうのです
字は 基本的に横画がそろうこと
縦画が鉛直方向にそろうこと
字の中心がそろうことで 揃って見えます
この揃って見えることが 字を並べるうえで 第1に大事なことです
このために 手の働き 指の働きが一定であること 
これが大切になります

指の使い方の次 手首の傾き 指の運用

指の使い方 ペンの位置がなんとなくわかったら
手首の傾きに気を付けてください
たいてい 一行に10文字前後書くので これを章と覚えてください
章が真っすぐ つまり字の中心の位置が一直線に なるように手首を立てて
縦画は人差指で ほほをポリポリするような感じで
横画は前に書いたように 親指で押していく
このとき 3本指がそろって同じところにいると この2本の運用がうまくいかないのです
3本が揃っていると 丸を書くように くるくると指を使ってしまいます
これが最近気づいた 皆さんがうまくいかないなあと思う 原因らしいのです

指のくるくるを 是正する

これを書いてみたいなあと思ったのは 
この指のくるくるが 気になったから
横画がそろわないな
右払いが なんか直線的だな
と思って 書いているところを見ると
なんとも窮屈に ペンを握っている
指がうまく動いていない
いかにも 自分の知っている字を書いている
手本のどこを見ているんだろう
と まあ ひどいことを書いているけど
結果だけ見て おかしいなあというのでは 解決にならないから
こういうことを書いてみました